30代だけどエンディングノートを書いた。父の死をきっかけに気づいた事

エンディングノート

ワンルーム暮らしミニマリストブロガーのまさすみです。

 

2016年12月に父が食道がんと肺がんの闘病の末、65歳で亡くなりました。

最後は緩和ケア病棟で看取ることができました。

 

余命が長くはないことは分かっていましたが、亡くなる2日前に病院に行った時には、食欲もあり、普通に意思疎通もできたので、すぐに別れが訪れるとは思いもしませんでした。

 

「明後日、また来るからねー」と伝えたのが、最後の会話。

仕方ないことですが、もっと話をしとけばよかったと後悔が残ります。

 

初めて喪主をつとめました。

亡くなってすぐは悲しんでなどいられない程、やることがあります。

 

父の死をきっかけに考えさせられたのは「自分が死んだ後」のこと。

父が亡くなって妻には様々な手続きや親戚とのやりとりなどで助けてもらいました。

 

私が死んだ時には、妻には大変な思いをさせたくありませんし、自分が死んだ後の事を伝えておきたい。

そこで、エンディングノートを書くことにしました。

 

エンディングノートについてご紹介します。

 

エンディングノートとは?

高齢者が人生の終末期に迎える死に備えて自身の希望を書き留めておくノート。
自身が死亡したときや、判断力・意思疎通能力の喪失を伴う病気にかかったときに希望する内容を記す。

 

自分の身に何かが起きて、伝えることができないときに、残された人に伝えたい情報を書くノートです。

「高齢者が」とありますが、人生の終末は老後とは限りませんよね。

 

エンディングノートはインターネットや書店などで購入できます。

1,000円未満のものが多いようです。

 

出版社によって、書き込める項目やデザインなどが違うので自分に合ったものを選べます。

 

エンディングノートの形式は自由なので普通のノートに書いてもOK。

ただし、家族が発見できる場所に置いておかないと発見されない可能性もあります。

家族にはエンディングノートの存在と、どこにあるか位は事前に伝えておいた方がよいでしょう。

 

私はamazonで「お手頃」「ベストセラー1位」のものを購入しました。

「コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート」

 

ノートにはビニールカバーも付いていて、CD-RやDVDが入るディスクケース部分もあります。

どのような項目があるのか?

私が購入したエンディングノートにある項目は以下です。

・自分のこと

名前、住所、本籍、電話番号、勤務先、免許証等の番号など

 

・資産

銀行口座情報、自動引き落とし、証券口座、不動産、ローン、クレジット、保険など

 

・気になること

年金、携帯、パソコン、WEBサイトのID、大事な物、ペットなど

 

・家族親族

家族一覧、親族一覧、親族表、冠婚葬祭メモなど

 

・友人・知人

友人知人一覧など

 

・医療・介護

健康管理、告知延命措置メモ、介護など

 

・葬儀・お墓

葬儀の希望、お墓についてなど

 

・相続・遺言

遺言書の有無などの情報、相続メモなど

 

・その他

写真、各種データ、大切な人へのメッセージなど

 

遺言書とは違い、法的効力はない

持っている銀行口座や資産、誰に何を相続させるかなどの項目がありますが法的効力はありません

 

ただ、相続人がそれを参考にして納得できるのあれば、財産分与をスムーズに進めるには役立つ可能性はあります。

私が購入したエンディングノートには相続や遺言書についての解説もありましたので参考になりました。

 

いつ書けばいいのか?

50代、60代くらいになって、そろそろ自分の終活を考え始めた時に書くことが多いようです。

若い人の場合は私のように身近な人が亡くなったときに書こうと思うようです。

 

項目はすべて書き込めなくてもその時点で書けることだけでも十分

何かあったとき、残された家族の役に立ちます。

 

自分たちのことや後のことも考えてくれたんだなと、残された人はあらためて感謝するでしょう。

 

親の年齢を考えて書くことを勧めることもあるようですが、これは要注意。

縁起でもないと怒る人もいれば、財産目当てかと思われたりするかもしれません。

 

また、私の父のような状態の人に対しても勧められるはずがありません。

親が元気な時に、何かのきっかけを使って軽く勧めるくらいにしておきましょう

 

例えば、次のように伝えるのもいいですね。

・親戚が亡くなった時に「エンディングノートを書いておくといいらしいよ」

・「お父さんもお母さんに苦労させないために、書いておけば?」

 

私が書き込んだ内容

  • 自分の情報、以前住んでいた住所、保険証や免許証の番号
  • 持っている銀行口座情報、自動引き落とし、その他資産
  • クレジットカード情報
  • 生命保険・医療保険などの情報
  • 年金関連情報、携帯やパソコンの情報
  • WEBサイトのIDとパスワード
  • 家族一覧、親族表
  • 延命措置や介護、葬儀のこと

 

私の父が亡くなった時の経験上、これだけあるだけでも十分だったと思います。

特に、銀行口座などは、複数持っていることもあり、本人も忘れていることがあります。

既に使っていない銀行口座も解約していない場合がほとんど。

 

例えば、父の葬儀の時に30年以上会っていないような遠い親族にも会いました。

小さいときに会ったきりで、顔も名前もわからないような人もいました。

そんな時には、親族表があれば関係性もわかります。

父名義の携帯やプロバイダー契約、保険加入状況なども分かれば助かりました。

 

 

私は、葬儀、戒名、お墓を希望しないので直葬にしてもらいたい。

海洋散骨が希望です。

 

このように様々な希望を書いておくことができます。

今、埋めていない部分は時間があるときに追々書き込む予定です。

 

ちなみにエンディングノートは鉛筆で書いても大丈夫。

情報が変わったら書き直すことができますので私は気軽な気持ちで書けました。

 

 

自分が死ぬことは、まだまだ先にように考えてしまいますよね。

でも、身近な人の死を目の前にすると普通に生きられていることは、決して当たり前のことではないと改めて気づかせてもらえます。

 

「50年後はたぶん生きてないかもな」と思っていても、「明日、いや今日の夜に死ぬかも」とはあまり考えないものです。

 

しかし、連日のニュースで流れているように不幸な事故で突然亡くなる人もたくさんいるのが事実。誰もが可能性があります。

 

一方、大きな病気をした人や、死んでもおかしくない状態から生還した人にとっては、生きられること、命の価値は変わるといいます。

 

父には、最後に大切なことを教わったように感じます。

毎日を大切に生きなくてはいけないなと思う今日この頃です。

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